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建築について

前の話:3年経った今も変わらない、SHIBAURA HOUSEの建築に感じる新鮮さ

機能を決めないことの強さ、使い方からプログラムが変わっていくことの面白さ

山本(妹島和世設計事務所):建物がオープンする前、各フロアのプログラムを決めようとしていましたが、最後まで2F、3Fの使い方・機能は決まりませんでしたね。シェアオフィスにするとか、いろいろと考えては、やっぱり空間設計を見て変わったり。それが建った後も、今でも続いているというのがとても稀だと思います。

I:これは自分の父親も言っていたことですが、決めないことの強さというのもあると思います。後からどうにでもできるという意味です。もしテナントとしてオフィスとして貸し出したら、ある意味、それでおしまいですよね。

山本:人が空間を見て、こんな使い方をしたいんだというのが出てきて、そこからプログラムが変わって行くというのは面白いですね。

I: はっきりと言葉にできないのですが、いろいろな可能性があるということ自体を余地として確保しておけば、後でどうにでもなるというか。3~4年前のあの時は震災があって先が全く読めなかった。仮にテナントビルにしたところで、入居者が見つかるかもわからない状況でした。そういうことであれば、まずは自分のやりたいことをやった方が後悔しないだろうと思ってやってきました。ただ、こうした試行錯誤に終わりはないですね。ある意味不安定な運営方法なので、妹島さんも不安を感じていらっしゃると思いますが(笑)。

山本:1Fは地域に開きたいというのは変わっていませんが、初めはビルの半分をオフィス利用する予定でしたよね。それが最終的に1.5フロアまで縮小されました。2、3Fの使い方として伊東さんと一緒にレンタルオフィスを見学に行きましたが、なんか違うなという感じでしたね。

I:そうですね。シェアオフィスや貸しオフィスは、今ではざらにありますからね。

山本:最初は社長室もありましたが、それも最終的にいらないということになりました。

I:今は机すらもないんです(笑)。冬なら暖かい日差しを求めて移動したりと、自由に仕事しています。