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建築について

前の話:機能を決めないことの強さ、使い方からプログラムが変わっていくことの面白さ

これから先、SHIBAURA HOUSEが考えるビジョン

S:SHIBAURA HOUSEを使っている人の反応はなんとなく分かってきました。それでは、これから先、どんなことが起こってくると面白いと考えているのでしょうか?先程おっしゃっていたような、お母さんたちの自立的なプロジェクトもある程度実現できる可能性があると思います。3年前におっしゃっていたビジョンの半分は当初理解できましたが、もう半分はよく分からなかった。そのよく見えなかった半分が今見えてきたところで、じゃあ今から3年後に向けて何を考えているのか、それに向けてどうしなきゃいけないのかという、またよく見えない部分を考えていかなきゃならない、今はそういう時期なんでしょうね。

I: 次のレベルとしては、SHIBAURA HOUSEという箱を飛び越えて地域全体を意識することが大事だと思っています。3年前にオランダでクリエイターのトークセッションに行った際、「レジリエンス」という言葉を耳にしました。それは日本語だと「回復可能な」といった意味なのですが、何か問題があった時にも元に戻っていけるような耐久性をもったデザインやコミュニティを指していました。その当時はあまりピンときませんでしたが、今はその考えが腑に落ちます。すでに向こうではレジリエントなコミュニティをつくるためのワークショップや本がたくさんありました。日本では震災が起こった後、いろいろな復興支援がありましたが、あまりうまく言語化できていないように感じます。私達もそういったものを志向ながら、人の動きやプログラムを動かしていくのが、次の段階だと思っています。

S: それで思い出したのですが、21世紀美術館が金沢にできて、それまで街に散らばっていたギャラリーが美術館からとび出したものだとイメージすることができるようになったという話です。展示内容が直接的に連動していたのではなく、コンセプトというかイメージとして、美術館を介して街全体に散らばるギャラリー全部がゆるやかにつながっているような感覚です。

I:脱中心的なイメージですよね。妹島さんが犬島でやられているのも同じようなことですね。

S:スペースの中で起こっていることだけではなく、外にも広がっていくような感じが、今求められているし、起こってきているのでしょうね。そう考えると、芝浦だけじゃなくても良いのかもしれませんね。人を繋げるようなイメージを持って、様々な場所で同時多発的に何かを起こしていく。

I:それは3年前に比べてたくさん出てきているように思います。